自然数の和の計算
1から100までの自然数を足したらいくつになるでしょう。
すると、誰でも、和を求める計算を始めます。
$$ 1 + 2 + 3 + \dots + 99 + 100 = 5050 $$
これは、確実に疲れます。この問題を子供たちに出した先生は時間がかかるのでしばらくは休めると思ったでしょう。
ところが、1700年の終わりごろの話ですが、この計算を一瞬で行った子供がいます。
Carl Friedrich Gauss です。カール・フリードリッヒ・ガウスです。
どうやったかというと、上で書いた数字の順番を逆にして、100から1まで書いてみます。
すると、1列目は$$ 1 + 100 = 101$$
2列目も$$ 2 + 99 = 101$$
ずっといって、100列目も $$ 100 + 1 = 101 $$です。
このことに気付き、$$ 101 \times 100 = 10100 $$として総和を求め、
さらに、 $$ 10100 \div 2 = 5050 $$ として計算したようです。
この計算のすごさは、計算を図形のように考えたのではないかと思えるところです。
高さ 101、幅 1 の長方形が 100本 並んだように見えたのでしょう。さらに、求めたい和は、高さ 101 、幅 10100 の長方形の対角線より上側の部分に等しいので半分だけの面積を求めればよいといったことを瞬時に思いついたのでしょう。
すごいですね。
ガウスの名前はいろいろなところで出てきます。
機械学習のガウス過程といったことで名前を知っている人もいるでしょう。
ぜひ、覚えておいてください。